栄養管理部
病院栄養士は、入院・外来の患者さんに、病気の治療・回復・合併症の予防を目指して栄養管理や栄養指導を行っています。
また、ろうさい病院としての特殊性から、勤労者医療(生活習慣病予防のための食生活とは?などの啓蒙活動)の取り組みを行っています。
入院患者さんへの食事は朝、昼、夕の3食、365日、選択メニューのサービス(入院患者の約7割)を実施しています。
患者さまのご要望には機敏に反応し、より良い食事作りに前向きに取り組んでいます。
慢性腎不全に対する食事療法
保存期慢性腎不全という病気は、放っておけば必ず病気は進行し、透析療法に頼らざるを得なくなります。 しかし、主たる治療法の一つである「低たんぱく食事療法」をしっかり行えば、透析導入をずっと先に遅らせることが出来ます。 当院は、腎臓内科医師の治療方針の下、食事療法に取り組んでいます。
慢性腎不全の食事療法ミニ知識
○低たんぱく食と十分なエネルギーの確保慢性腎不全の進行を遅らせる食事療法としてもっとも大切なのは、蛋白制限と充分なエネルギー摂取です。 蛋白制限は、その燃えカスを減らし腎臓の負担を軽減し、透析導入までの期間を遅らせます。 低蛋白食(0.5~0.6g/Kg標準体重/日)を行なう時もっとも注意が必要なのはエネルギー不足です。 エネルギーは充分(35Kcal/Kg標準体重/日)摂取する必要があります。 しかし、ふつうの食品のみでは、十分なエネルギー量を確保できません。そこで、低蛋白の特殊食品を利用することになります。 腎不全教室の調理実習で特殊食品の調理法をご紹介しています。
○塩分の制限
塩分の摂りすぎが血圧を高め、高血圧が腎臓を傷めます。塩分の摂りすぎは、水を引き寄せ、むくみの元になります。
○カリウムの制限
腎臓の働きがおちると、身体にたまりやすくなります。血液中のカリウム値が高くなると、脈が乱れたり、心停止が起き、危険です。
○リンの制限
腎臓の働きがおちると、身体にたまりやすくなります。リンは腎臓の働きを更に低下させます。