脳神経外科

脳神経外科

診療内容

浜松ろうさい病院・脳神経外科は、2024年度は常勤医3名(専門医3名、脳神経血管内治療医2名)で診療を行っています。
昨年度からチームが若返り、年間入院症例数が100名ほど増加し、虚血性脳卒中の超急性期治療も着実に増加傾向となっています。

当院の脳神経外科は、脳卒中・脳血管障害を最も大きな柱として、脳腫瘍、頭部外傷、神経血管減圧術、水頭症等の幅広い疾患を対象に治療を行っています。

当科の大きな特色としまして、直達手術と血管内治療のいずれも十分な診療体制を構築している点です。
頸動脈狭窄症や脳動脈瘤といった、直達手術と血管内治療の双方が選択枝に上がるような疾患に対して、各々の患者さんにとってベストな治療方針を同一施設で検討し、選択できる数少ない施設の一つであると自負しています。

特に近年は、脳梗塞に対する超急性期治療が注目されていますが、当科でもt-PAによる血栓溶解療法、カテーテルによる血栓回収療法を積極的に行っています。
近隣の救急隊・先生方の協力もあり、その治療件数は急速に増えてきています。

2023年度の虚血性脳卒中(脳梗塞・TIA)入院症例は267例でしたが、そのうちt-PAもしくは血栓回収療法による超急性期治療を行うことができた症例は70例となり、全虚血性脳卒中症例の26%(昨年は22%)にまで増加しました。

2018年12月の脳卒中・循環器病対策基本法の制定に伴い、当院も2019年11月に一次脳卒中センターに認定されました。
脳梗塞の超急性期治療だけでなく、くも膜下出血や脳出血に対する外科治療も、顕微鏡手術・内視鏡手術・血管内手術の選択枝の中から最良の治療方法を検討し治療にあたっています。

また、脳卒中治療は、外科治療だけでなく、内科治療・リハビリ・看護・社会支援などについて、患者さん一人一人について多職種との合同カンファランスを行った上で、ご本人やご家族と相談しながら、治療方針を決定しています。

トピックとしては、2023年度には、国産Mitaka 社製の最新顕微鏡を導入し、より精細な視野を得て高度な外科手術を行えるようになりました。
また、頭蓋内圧センサーも導入し重症脳卒中・頭部外傷の集中治療管理を行っています。

2024年度も断らない脳神経外科診療をモットーに、この地域の医療に貢献できるように邁進していく所存であります。
いつでもご連絡いただければ幸いです。

施設認定

  • 日本脳神経外科学会 認定教育施設
  • 日本脳卒中学会 認定一次脳卒中センター(Primary Stroke Center: PSC)
  • 日本脳神経外傷学会 認定研修施設

医師紹介

竹中 俊介

部長 兼 脳血管内治療センター長 兼 脳神経血管内治療部長 兼 臨床研修室長

竹中 俊介 たけなか しゅんすけ

専門分野
  • 脳血管障害の外科治療
  • 脳血管内治療
  • 脳腫瘍
認定資格
  • 日本脳神経外科学会 専門医
  • 日本脳神経外科学会 指導医
  • 日本脳神経血管内治療学会 専門医
  • 日本脳神経外傷学会
  • 日本脳卒中学会 認定脳卒中専門医
  • 両立支援コーディネーター基礎研修修了
  • 臨床研修指導医

医師

松田 章秀 まつだ あきひで

専門分野
  • 脳神経外科一般
認定資格
  • 日本脳神経外科学会 専門医
  • 日本脳神経血管内治療学会 専門医

医師

小木曾 衛 おぎそ まもる

専門分野
  • 脳神経外科一般

外来担当医表

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前 松田 章秀
小木曾 衛
竹中 俊介
松田 章秀
竹中 俊介
小木曾 衛
初診のみ
(交代制)
竹中 俊介
松田 章秀
午後

診療実績

2023年度 入院件数

脳卒中・脳血管障害 410 くも膜下出血 16
脳梗塞・TIA 267 頭部外傷 114
脳内出血 62 脳腫瘍 12
入院総数 767

2023年度 手術件数

動脈瘤開頭術 8 脳腫瘍摘出術 5
頚動脈内膜剥離術 8 外傷開頭血腫除去術 3
開頭血腫除去術 6 慢性硬膜下血腫穿頭術 44
水頭症手術 12 神経血管減圧術 1
バイパス術 3 脳血管内手術※ 57
AVM手術 4 その他 21
手術総数 172
  • 脳血管内手術の内訳は、脳神経血管内治療センターに記載

脳神経血管内治療センター